2010年5月31日月曜日

年の単位

過去の生物の歴史を扱う学問では,100万年前などの表記を良く行います.今までMya(Million Years Ago)のような書き方をしていて怒られたことはないのですが,良く調べてみるとこの表記は最近ではあまり勧められていないようです.

正式にはSI単位系ではないのですが,特に地学ではこれに準じた表記が最近は好まれているようです.その場合.

ka ago = kya (1千年前)
Ma ago = mya (100万年前)
Ga ago = bya (10億年前)

となるとのことです.

2010年5月10日月曜日

顔写真入り

ケモカイン分子の進化についての総説を手伝わせていただきました.
なぜか末尾に著者の顔写真が入るのが少し照れくさいところです.ケモカインリガンド分子は医学分野ではとても重要な遺伝子群で,インターロイキンなどはとても有名な分子です.ところが,これらは種特異的に重複したり,欠失したり,遺伝子変換があったりで,マウスのどの遺伝子がヒトに対応するのかですら未だに混乱があります.

更に,進化的に同じ遺伝子のグループであっても,遺伝子(タンパク質)が見つかった経緯により,同じ遺伝子に複数の名前が付いていることも珍しくありません.

現在は色々な生物のゲノムがわかっていますから,これらのゲノムの対応関係を丁寧に見てあげることによって,遺伝子の進化的関係が良く分かるようになりました.遺伝子を系統関係にしたがって分類していくことはとても重要なことだと思います.僕は個々の遺伝子群についてのエキスパートではないのですが,専門の先生方と協力していくことによって少しでも混乱を収めるお手伝いができればと思っています.

2010年5月7日金曜日

勉強の時間

最近は色々と勉強することが多いのですが,その中でも単なる知識を増やすための勉強に使う時間と,仕組みを学ぶための勉強に使う時間をバランス良くとるように少し気を使っています.

知識を増やす勉強は楽しいですが,それにばかり時間を割いてしまうと単なる物知りで終わってしまいます.

反対に,ルールはいったん学んでしまえば後で色々と応用が利きます.しかし,具体的な知識がないとそのルールをどう応用するのかで行き詰ってしまうでしょう.

最近はインターネットの発達で,単なる知識を得る作業が非常に簡単になってきていますから,ため込んだ知識を有効に使うための方法を学ぶ方が重要であると感じています.

しかし,やはり自分の専門についてディープな話をスラスラと話ができるのは非常にかっこいいですし,このことならこの人に聞け,と思われるのは素敵なことだと思います.研究者として成熟するには,やはりバランスが必要なのでしょう.

自分としての答えはまだ出ていないのですが,最近は野菜ばかり食べてるからちょっと肉を食べるかくらいの軽い気持ちで意識するようにはしています.