2008年3月19日水曜日

Author contribution

とある論文を読んでいてふと思ったこと.

最近は,著者の責任と役割を明確にするために,Authors' contributionsというものを明記させる論文が増えました.たとえば,Aさんは実験をして,Bさんは研究をデザインして,Cさんが論文を書いた,みたいな感じです.

その論文は責任著者が大学の教授,筆頭著者がたぶん学生さんか何かだと思うんですが,論文を書いたのも研究をデザインしたのも教授ということになっていて,筆頭の人は実験をしただけという記述になっています.

やはりサイエンスは論文としてきちんと形にするまでがサイエンスであって,先生が大幅に直すにしろ,きちんと学生に論文を書くように指導すべきだと思います.それできちんと貢献度にも加えてあげるほうが良いのではないでしょうか.逆に言うと,研究計画にも執筆にも関わっていないのにファーストオーサーってのは批判の対象になるかもしれません.まあ,ふつうそこまでは細かく読まないですが,学位審査なんかには重要ですよね.

2008年12月18日追記

自分のケースでは,ポスドクの時にボスに論文を書けと言われて急いで書いたのですが,「うん,いいね.じゃあ同じ感じで書き直しておくよ」と言ってボスの原稿に差し替えられました.

どうして使わない原稿を書かせるのか?僕は聞きませんでしたが,間違いなく「ポスドクを満足させるため」と答えるでしょう.自分の書いたものとボスが書いたものは,内容は同じであってもやはりボスが書いた方がとても素敵に見えました.おかげでものすごく勉強になりました.