2009年9月29日火曜日

学会参加と論文通過

今月は遺伝学会と人類遺伝学会に,連休を挟んで参加しました.やっと終わって一息ついたところです.

人類遺伝学会は会員ではなく,業務の方で参加させていただきましたが,知っている方も多く楽しめました.いつも間違われるのですが(自分でも紛らわしいと思いますが),僕は人類学会と遺伝学会は会員ですが,人類遺伝学会には入っていません.

と,以前1日半で書き上げた論文がやっと通りました.言い訳ではありませんが,決してやっつけ仕事ではなく,日ごろから研究室のメンバーが地道にデータを出してくれた成果です.

データのデポジッションがメインの雑誌なのですが,レビュワーの注文に答えているうちに普通の論文のようになってしまいました.インパクトは少ない論文ですが,研究費を取って行った研究の成果は論文として発表すべきというポリシーのもとに投稿しています.

ただ,論文を公開するのにもまた研究費が必要なわけですが...

Naoki Osada, Makoto Hirata, Reiko Tanuma, Yutaka Suzuki, Sumio Sugano, Keiji Terao, Jun Kusuda, Yosuke Kameoka, Katsuyuki Hashimoto, Ichiro Takahashi. Collection of Macaca fascicularis cDNAs derived from bone marrow, kidney, liver, pancreas, spleen, and thymus. BMC Res. Notes 2:199 (2009) [Link].

2009年9月13日日曜日

PNAS Track One

Scicenceのニュースより

http://blogs.sciencemag.org/scienceinsider/2009/09/the-academys-jo.html

PNAS(米アカデミー紀要)ではトラックIと呼ばれる,アカデミーメンバー以外の投稿者がメンバーの紹介を通じて投稿する方法(communicated byと書いてある論文)がありましたが,これが来年7月よりなくなるそうです.

トラックIII(メンバー自身による投稿)はそのままのようなので,これからはメンバー以外の人は一般の雑誌と同じプロセス(トラックII)で投稿しなければいけなくなるようです.Iが無くなってIIとIIIになるので,呼び方はたぶん変わるでしょう.

トラックIの論文は奇抜で挑戦的な論文があって,読んでみると面白いものは多いのですが,全体のクオリティと公平性とを高めるという意味では良いことだと思います.

2009年9月8日火曜日

NPGLE

校正してほしい英文があったので,NPGの英文校正に初めて出してみました.プリンス好きの僕にはNPG=New Power Generationなわけですが,Nature Publishing Groupの略です.最近はどんどん雑誌が増殖していますね.スプリンガーとかエルセビアみたいなものを目指しているのでしょうか?

自然科学系の雑誌の数と掲載数はどんどん増えているでしょうから,論文至上主義が続く限りは成長が見込める商売分野なのでしょう.

http://languageediting.nature.com

投稿中の雑誌がNPGの雑誌で,再投稿の際に割引クーポンをくれたので使ってみました(Natureおよび姉妹誌に投稿したわけではありません).なかなか上手いブランド商法です.

感想としては思ったより安くてしっかりしている印象です.ちゃんとネイティブの方がやってくれているのに,価格は他のところより安いくらいだと思います.納期は期限に合わせてちゃんと戻ってきました.

ちょっと高いGoldサービスというものを頼んでみたのですが,最初に1ページ半程度の全体的なコメントをつけてくれました.冠詞がいい加減なのと前置詞が変だということです.これはいつも言われているのに治りません.
あとは細かい語順や時制の間違いですが,ちょっと直してもらうだけで随分と読みやすくなります.

前置詞はネイティブじゃないので完ぺきはあきらめていますが,未だに冠詞を間違えまくるのはなんとか直したいところです.

校正が終わったので,後は最終的な計算結果をあてはめて投稿するだけです.といっても計算が終わるまでにあと1週間はかかりそうですが...

2009年9月1日火曜日

イヌの毛

Coat Variation in the Domestic Dog Is Governed by Variants in Three Genes

http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1177808

先週に続いてdomesticationの話.今度はイヌの毛に関する遺伝子が三つ見つかったとのことです.一見複雑そうな毛のバリエーションがたった数個の遺伝子にまでさかのぼれるというのは非常に面白いことだと思います.