先日遺伝研の五條堀研に根井先生が訪れてましたので,少し雑談をする機会をいただきました.
その時にふと話の流れで出てきたのですが,昔の遺伝学雑誌なんかを見ると日本でもクロショウジョウバエ(Drosophila virilis)を使った研究が非常に多いことに気づきます.
今ではショウジョウバエといっただけでキイロショウジョウバエ(D. melanogaster)を指すくらい,melanogasterがメジャーになっていますが,実験に使う材料にも色々と流行り廃りの時代の流れがあるのでしょうか.virilisは大きいので飼いやすいのは容易に想像できますが,僕はハエは専門ではないので,詳しいいきさつは良くわかりません.昔の系統は今も生き残っているのでしょうか.
2011年7月21日木曜日
2011年7月20日水曜日
不均衡進化理論
進化に関する説は諸説ありすぎてすべてはフォローしきれていないのですが,不均衡進化理論という言葉をたまたまネットの検索で発見しました.
本を読まずに批判するのもなんですが,ラギング鎖とリーディング鎖の突然変異率の違いが理論の基本となっているようです.ただ,不均一な突然変異率自体は新しい考えではなく,1987年のWu & MaedaのNatureの論文でこれは既に発見されていますし,複製起点を発見するために用いられるGC skew plotなんかもこれをもとにしています.
それから,突然変異がランダムに起こるというのと均一に起こるというのは意味がまったく違うと思います.ゲノムのどの場所にも同じ確率で突然変異が起こると考えている遺伝学者は今は皆無でしょう.
ランダム性というのは量子力学や熱力学で使われているのと同じ意味で使っているわけです.巨視的にみると必然的に動いているが,個々の要素を取り出してみるとその挙動は予測不能であるということを指してランダムと呼んでいるのではないでしょうか.いくら変異率が上がってもやはり突然変異自体はランダムであると思います.
本を読まずに批判するのもなんですが,ラギング鎖とリーディング鎖の突然変異率の違いが理論の基本となっているようです.ただ,不均一な突然変異率自体は新しい考えではなく,1987年のWu & MaedaのNatureの論文でこれは既に発見されていますし,複製起点を発見するために用いられるGC skew plotなんかもこれをもとにしています.
それから,突然変異がランダムに起こるというのと均一に起こるというのは意味がまったく違うと思います.ゲノムのどの場所にも同じ確率で突然変異が起こると考えている遺伝学者は今は皆無でしょう.
ランダム性というのは量子力学や熱力学で使われているのと同じ意味で使っているわけです.巨視的にみると必然的に動いているが,個々の要素を取り出してみるとその挙動は予測不能であるということを指してランダムと呼んでいるのではないでしょうか.いくら変異率が上がってもやはり突然変異自体はランダムであると思います.
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