2008年8月19日火曜日

遺伝子ドーピング

なんだかんだ言ってちょくちょく見てしまった北京オリンピックですが,遺伝子ドーピングという言葉を聞いたので調べてみました.

どうやら身体能力を向上させるホルモンなどのタンパク質をコードしたベクターを体内に注射することを指しているのですが,うーん,本当にやってるのかなぁというのが感想です.ベクターを調整するのにも大がかりな研究設備が必要ですし,そもそもどれだけメリットがあるかわかりません.また,発がん性などのデメリットも考えられるでしょう.そんなに効くんだったら,今頃は臨床での遺伝子治療がもっと普及しているに違いありません.

しかし,オリンピックに絡む市場の大きさを考えると,やれるものは何でもやってしまう人がいないとも限りませんね.

と,考えていくとドーピングの定義とは何でしょうか?

現在は競技が行われる時点で薬物検査が行われ白黒が付けられますが,たとえば成長期の間にずぶずぶに薬剤を与えられて異常な発達をした人は,競技の時点で薬剤が検出されなければOKなのでしょうか.酸素カプセルも一時期問題になりましたが,微妙なところですね.

常識的に考えろと言われると終わってしまいますが,実際のドーピングの定義は,「禁止リストに載った行為を行う」ことのようなので,万人を納得させる定義はないようです.