2011年9月30日金曜日

久しぶりの単著

随分前に書いた後,しばらくお蔵入りになっていた論文がパブリッシュされました.

Naoki Osada. Phylogenetic inconsistency caused by ancient sex-biased migration. PLoS ONE 6: e25549.

ほんとにちょっとした話です.系統樹を書いたときにミトコンドリアや常染色体で系統関係が違うことはよくありますが,それが性による移住割合の偏りなどのせいであると結論付けることができるのか,という内容です.

現在の集団から多型を調べた場合は移住率の推定ができるので割とうまくいくのですが,現在いる集団の共通祖先より前に起こった過去の移住は移住率が推定できないので,結局大したことは言えないという,当たり前と言えば当たり前の結論です.

非常に簡単な計算をしただけの論文ですが,今まで誰もちゃんとやっていなかったので,簡単なガイドラインになると良いと思っています.