バイオリソース&データベース活用術―Webでキャッチ!!実験材料・インフォマティクス (細胞工学 別冊)
売れたからといってこちらに印税が入るわけではありませんが,ほんのちょっとだけ書かせてもらったので宣伝です.前半の部分は色々なデータベースの使い方が載っていますが,専門外の方が概要を知るには便利であると思います.
僕の研究は,生物が何かということをあまり意識しません.DNAの情報になってしまえば,倍数体かそうでないか,性があるか無いか,それくらいしか気にすることがありません.自分にとっては当たり前の考えなのですが,生物学者の大多数は自分が研究をする「リソース」がほぼ固定されているわけです.そういった研究者から観ると我々は節操がないように映るのかもしれません.
実際のところ節操はありませんが...
2008年度版のインパクトファクターが出ました.チェックしておきたいところです.
気になったのはMBEが初の7点越えで7.280.うまく流行りを取り入れているような気がします.最近加わったエディタは集団遺伝やゲノム関係が多めなのがそれを表していると思います.
あとは僕がふだん読むようなところはあまり変わらず.分野が分野だけにそれほど浮き沈みは少ないようです.
今年も半分終了してしまいました.6月はなかなか更新できませんでしたが,用事があって忙しかったわけではなく,色々と勉強に没頭していました.またもや久しぶりにC++をいじっていますが,前やった分を思い出すのにしばらく時間がかかりました.
昔はLinuxとかも入れてたりしたのですが,最近は面倒なのでWindowsでcygwinを入れて対応しています.ただ,その場合は色々と不具合も多く,対応するだけで精一杯の時も.
秋からは学会なども多くなります.今年は8月にスイスでのワークショップに行く予定なので,国内は9月の遺伝学会にだけ参加することにしました.信州大学とのことです.長野はこれまで一度諏訪に行ったことがあるだけなので楽しみです.
*なぜかFirefoxで見るとタイトルで改行されていないようです.IEだとちゃんと映るのも謎ですね.
不採択なのはわかっていましたが,文科の科研費について本日点数が届きました.予想以上に低かったです.もうちょっと詳細なコメントも欲しいですね.
とりあえず分野選択に失敗したかなと思います.科研費が無くても研究ができるのは僕の強みではありますが,できるだけ取れるように精進したいと思います.今回はちょっと趣味に走りすぎたような気がしますが,科研費に通りやすいような課題を選ぶべきか,自分の興味に忠実に従うか,非常に悩むところです.
産経ニュースより一部引用
<「二酸化炭素(CO2)の増加が地球温暖化の原因」との通説をめぐり、因果関係が逆と唱えた論文の機関誌掲載を拒否され、精神的苦痛を受けたとして、槌田敦・元名城大教授が27日、発行元の日本気象学会(東京)に慰謝料100万円を求める訴えを東京地裁に起こした。>
論文が不採用で慰謝料がもらえるなら,僕もそろそろ家を建てている頃でしょう.専門が違うので内容はチェックしていませんが,「学術的な発表ではない」と言われていることからも,科学論文の体裁すらなしていないのだろうと想像します.
すぐ近所の高校で集団感染がありました.それにしても世間のニュースはインフルエンザ一色です.
個人的な意見では,今回のインフルエンザは若干死亡率が高いということはありますが,通常のインフルエンザと同じレベルの対応で構わないだろうと思っています.水際対策が徹底されていますが,症状が軽微であればあるほどそれをすり抜ける可能性は高く,いつかはすり抜けてくるだろうということは早い段階で予測できたはずです.
ただし,この意見はある程度新型インフルエンザの正体と広まりがわかってきたから言えることであって,早い段階で水際対策に見切りをつけることは行政対応として難しいでしょう.後だしのじゃんけんで,したり顔で政府の対応を批判する解説者がこれからテレビにも出てくるのではないでしょうか.
しかし,情報が少なく,可能性は低くても0では無い場合に我々はどういった行動を取らなければいけないのか.
僕はそもそも強毒型であれ,新型インフルエンザのパンデミックについては楽観的であります.もちろん,危険性はゼロでは無いですが,リスク管理にかけるコストとの兼ね合いになるのかと思います.少なくとも,映画のようにバタバタ人が死んで世界の終りのような大パニックになるということは無いと思います.今回の水際対策と封じ込め対策にかかったコストも一度明らかにした方が良いかもしれません.風評被害などの経済的な打撃も入れるとものすごい金額になると思います.
しかし,僕も飲み屋でビールを飲みながらだったら,いくらでもいい加減なことを話せますが,影響力のある立場で専門家として行政的な対応への意見を求められる,若しくは実際に自分で方針を決めなければいけない場合は弱腰の解答をしてしまうかもしれません.コストをかけて防疫をすればするほど結果は良いにきまってますから.
人間のリスク対策に関するコスト感覚は非常にいい加減なものだと思います.これから起こるかもしれない新型のパンデミックは恐ろしいかもしれませんが,普通の季節性のインフルエンザだって十分危険です.二次的なものも推定すると,年間一万人近くが日本だけで亡くなっているということはあまりニュースでは流れません(直接的な原因でも1000人近く亡くなります).
これは厚生労働行政一般に言えることですが,人の命はお金に換算できません.もちろん,誰もが一日も長く健康で生きたいと思っているでしょう.ただ,そのために無尽蔵にコストをかければいいというわけではなく,どこかで折り合いをつけなければ話は進みません.そのことをまじめに話し合おうとすると,命の重さをお金で計っているような不謹慎さが表れてくる,所謂タブーになる.医療が抱える問題もここら辺が根本的な原因としてあるでしょう.
ただ,今回の感染者の広まりのデータは疫学的にみると非常に重要なものになるでしょう.どれだけの被害があるかどうかは別として,強毒性のインフルエンザが将来発生することはあり得えます.その時に社会としてどのような対策を取るべきか,良い教訓になると思います.
今まで知らなかったのが恥ずかしいのですが,論文の謝辞のところで,
acknowledgements/acknowledgments
と二種類書き方があります.間違い探しみたいですね.
僕はなんとなく左のeをつける方を使っていたのですが,左はイギリス英語,右はアメリカ英語ということで良いのでしょうか.他の論文を読むとe無しの方がずっと優勢のようですが,e有りのも結構見かけます.
最近校正に出した論文が帰ってきて,初めてここを直されているのを発見しました.ただ,学生の時には辞書を引いてちゃんとacknowledgmentsと書いていたような気もします.
今回提出予定の論文は,普通の論文というよりデータをまとめたアーカイブ的なもので,自身最短の2日で書き上げました.2000 words以下なのでアブストラクトに毛が生えたような量ですが.
そういえば,シカゴ時代のボスは3日でNature Review Geneticsのレビューを書いたとか自慢していたのを思い出しました.流石にあのボリュームと引用文献の量を3日でまとめるのは人間業ではないと思います.
Natureの記事です.たまには人類学の話題です.
東南アジアでホモ・フローレンシスという比較的新しい小人型の人類が見つかったことは有名ですが,その骨についての研究.
写真を見ると素人にもわかるのですが,大腿骨に比べて足が異常なくらい大きいのです.これは現生人類よりもより類人猿的な特徴であると.そうすると,ホモ・フローレンシスはジャワ原人などのホモ・エレクトゥスの直系の子孫ですらない可能性があるという可能性もでてくるとのことです.
そうすると,長い間色々な系統の人類が世界中に存在していた可能性もあります.ただ,問題なのは化石から種を同定する際の基準で,形態学者は新しい化石を発見するとついつい新しい種を定義したくなるということはあると思います.人によっては現在まで20種ほどの古代人類種がいたと言っているそうですが,これは他の霊長類と比べても多すぎだと僕は感じています.
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2601223/4134581
マクドナルドがイギリスで大学を作るということです.つまらない話題ですいませんが,先日からの博士つながりということで.
日本だと,博士(ハンバーガー)と名刺に書くのでしょうか.
本日5月7日は「博士の日」だそうです.
普通○○の日というのは,「○○の発展を願う」のような目的があり,イベントなどが企画されることも多いと思います.博士の日は日本最初の博士が認定された日とは言え,誰が何のために設定したのでしょうか.
博士号持ちは5月7日はバスがタダで乗られるとかにならないかどうでしょうか.本の割引なんてのもいいですね.
と,ちょっと調べてみたら博士の日は日本記念日協会という民間の団体が勝手に認定しているようです.というわけで積極的にお祝いをする団体ももちろんなし.駄目記念日認定です.