2013年2月6日水曜日

研究会の終了

遺伝研共同研究集会が無事に終わりました.

最初はこじんまりと行う予定でしたが,いろいろな方々のご協力のおかげで,バラエティあふれる面白い研究集会となりました.

参加されたすべての方にこの場を借りてお礼申し上げます.

3月になるとまたいっぱいゲストが遺伝研を訪れる予定です.

2013年1月31日木曜日

遺伝研共同研究集会

来週の2月4日に共同研究集会を開きます.参加は誰でも自由です.告知が遅かったので外部からの参加は難しいかもしれませんが,遺伝研の方は興味があれば是非ご参加ください.



NIG collaborative workshop: Evolutionary Genetics and Proteomics of Natural Resources in Asia

Date2013/2/4
Place: National Institute of Genetics

Organizers: Chang-Huang Chou
Co-organizers: Tzen-Yuh Chiang, Naoki Osada, Takashi Gojobori


Session 1, Chair: Naoki Osada

13:30~13:40: Opening remarks, Takashi Gojobori

13:40~14:10: Chang-Huang Chou, NCKU, The roles of allelochemicals in ecosystems complexity and human well-being

14:10~14:30: Yoko Satta, SOKENDAI, The tempo and mode of chicken evolution

14:30~14:50: Ya-Chi Lin, NCKU, Genomic study of songbirds

14:50~15:10: Masafumi Nozawa, NIG, Testing co-evolution between miRNAs and their targets in Drosophila species

15:10 ~15:20: Break

Session 2, Chair: Tzen-Yuh Chiang

15:20~15:50: Norihiro Okada, Tokyo Institute of Technology, Fighting fish project

15:50~16:10: Naoki Osada, NIG, Evolution of Rice photoperiod genes

16:10~16:30: Kousuke Hanada, Kyutech, Small open reading frames associated with morphogenesis are hidden in plant genomes

16:30~17:00: Ta-Chien Tseng, NCKU, NCKU Center for Genomic Medicine--Now and Perspective

2013年1月17日木曜日

少し遅れて

気が付けば1月も半分を過ぎてしまいました.ブログの更新も滞ってます.

最近はいろいろとやることが増えてしまって何だかよくわからなくなってきましたが,それでもひとつひとつ片づけていきたいと思います.

最近ではEncyclopedia of Life Sciences (eLS) の記事"Evolution of Gene Expression in Human and Chimpanzee Brains"のアップデートの投稿が終わりました.前の記事が5年も前のものなので,さすがに半分以上書き直さなければならず,なかなかに面倒でした.

マイクロアレイの誕生とともに,これらを用いて霊長類での遺伝子発現の進化を調べる研究が多く行われました.しかし,過去のマイクロアレイを用いた結果のいくつかは最近のRNA-seqのデータでは確認できないので,きちんと検討しなおす必要が出てくるかもしれません.

2012年11月19日月曜日

おめでとうございます

カニクイザルゲノム解析論文の筆頭著者である京大霊長研の東濃さんが,予防衛生協会研究奨励賞を受賞したとのことです.

東濃さん,おめでとうございます.

2012年10月5日金曜日

Retractionの基準

PLOSのブログ記事より

http://blogs.plos.org/speakingofmedicine/2012/09/25/the-role-of-retractions-in-correcting-the-scientific-literature/

PLOS MedicineとPathogenのエディターが最近あったリトラクションの例をあげて次のように述べています.

"We work with authors (through communication with the corresponding author) to publish corrections if we find parts of articles to be inaccurate. If a paper’s major conclusions are shown to be wrong we will retract the paper."

明らかな不正があった場合は議論の余地はありませんが,著者の意図に反する不幸なエラーがあった場合に必ずしも論文を取り下げなければいけないかは判断が難しいところです.

あげられているXMRVというウィルスの例では,ラボでのコンタミが原因だったということで取り下げになりました.社会的なインパクトも大きくかつ原因がお粗末な場合はリトラクションは仕方のないことかもしれませんが,単なる間違いの論文をすべて取り下げるような表現はどうかと思います.

個人的には,間違いの程度によっては訂正記事もしくは論文を載せれば十分で,必ずしも記録を抹消しなければいけないことはないのではと思います.間違いを決して認めない著者が有利になるだけではないでしょうか.

訂正記事があったときに,別のジャーナルであってもわかりやすい注釈がつくようなシステムがあればよいのですが.

2012年10月4日木曜日

読んだのか?

実に2469本の論文が引用されているレビューです.どこかに世界記録があるのでしょう.

http://www.biomedcentral.com/1755-8794/2/2


2012年10月2日火曜日

本棚:JBSホールデン

両方ともかなり古い本ですが,かの有名なホールデン先生に関する本です.一冊は伝記,もう一冊は一般向けの生物学に関する話題を集めたものです.

一般向けの本のほうは今となっては取り立てて面白いところは無いのですが,内容は非常にわかりやすく,生命科学について,進化についてまとめられています.その一方,伝記の内容はすばらしく濃いです.そして長いです.

彼の半生については断片的に聞きかじって知っていたのですが,おそらくこれ以上詳しい伝記は見つからないのではと思います.遺伝学者としてのホールデンだけでなく,自己犠牲的な人体実験,戦争での勇敢さ,権力との戦い,共産主義への傾倒などの事柄が時系列に沿って仔細に述べられています.彼の本質は何だったのかというといろいろと疑問もわいてきますが,一人の人間がこれだけ波乱万丈の人生を送られるのかという驚きがあります.
 
 

2012年10月1日月曜日

バックアップの大切さ

先週は遺伝学会には出られず,台湾に一週間ほど滞在していました.台南の成功大学でのシンポジウムに加えて,3000m級の山での野外調査(3000mを越えた山でも気軽にドライブで行けます),台北ではアカデミアシニカ(中央研究院)を訪ねました.

さて,戻ってくるとメインで使っているワークステーションのHDDが壊れていました.実は1ヶ月ほど前に同じPCの別のドライブが壊れて交換してもらったばっかりです.残り二つもそのうち逝ってしまわないか心配です.

大事なデータのバックアップは常にとっておくことが重要だと改めて感じました.

2012年8月24日金曜日

PLOS or PLoS

今まで気づかなかったのですが、今年からPLoSがPLOSになっていたようです.変な感じがしますが、すぐ慣れるでしょう.

昨日まで東京の進化学会に参加していました.来週は統数研で行われる研究会のためにもう一度東京に向かいます.

2012年7月24日火曜日

本棚:Elements of Evolutionary Genetics

今年度は集団遺伝学のテキスト輪読会でこの本を採用しています. Elementsと呼ぶには分厚すぎる本ですが,これを全部読むことができたら集団遺伝学の基礎はマスターしたと言っていいのではないかというくらい基礎的なことをカバーしています.

他の教科書に比べると数式が多いので,数学が好きな人は計算を楽しみながらできるのではないでしょうか.まじめにやるとかなり時間がかかると思います.

ただ,一つ気をつけなくてはいけないことは,集団遺伝学の教科書には学問の歴史的には重要であるが,現実には何の役にも立たない理論や仮説がたくさん出てきます.もちろん現代の科学者が共通に持つ考えはすべて歴史的な経緯を経てきているので,それらを知ることは重要です.

しかし,初学者が教科書に書いてあるからと言って正直に信じてしまう可能性もあります.例えば,この教科書の最初の数章は,如何に集団中に遺伝的多様性が保たれているかのモデルについて多くのページを割いています.初期の集団遺伝学がこのことをテーマにして,多くの理論を発展させたことは事実です.しかし,現代を生きるわれわれは多様性の多く(もちろんすべてではなく,自然選択によって維持されているものも無視できないくらいはあるでしょうが)はいわゆるmutationとdriftのバランスによって維持されていることを知っています.

歴史は歴史ということがわかっていて,かつそれを学ぶのに時間をかけることを惜しまなければ,非常に広い範囲をカバーしている良くまとまった教科書であると思います.