2008年1月7日月曜日

捕鯨について,環境保護について

最近捕鯨の是非について話題になっています.僕はどちらか強い意見を持っているわけではないのですが,「クジラがサカナをたくさん食べるから捕らなければならない」っていうのを理由に捕鯨をしようという意見だけはずっとおかしいと思ってたんですよね.

クジラの先祖は5000万年前くらいのパキシータスという四足獣と考えられています.耳の骨の形がクジラに近いようです.完全に海生になったのはそれからあとです.去年にはより偶蹄類に近いと考えられるマメジカ様の化石が見つかっていますね.ともあれ,ずっと昔からクジラは海にいたわけです,今ほど大型ではなかったとは思いますが.

普通に考えると,魚が減った理由はクジラが増えたからではなく,ヒトが魚を捕りすぎたからですね.クジラの数はエサの資源の量にコントロールされており,それ以上には増えません.自然の生態系が出来上がっているのです.農場で害虫を駆除するレベルでならヒトは環境をコントロールできるかもしれませんが,地表の7割を占める海洋の生態系なんてコントロールできるわけが無いでしょう.このまま行けば,捕鯨をしなくてもクジラは絶滅してしまうかもしれません.恐らく,そのうち漁獲量の制限も国際的に強くなってきて,これから魚は養殖したものが中心になっていくのではないでしょうか.魚好きとしては残念ですが仕方ありません.

グリンピースにみるように,自然保護団体はとかくヒステリックになりがちです.ところが,この件をググってみたら良いサイトを見つけました.

http://www.whalelove.org/whales/facts/fact9

クジラの保護を掲げていますが,意見は非常に冷静です.こういった判断が本当の保護には大切だと思います.

行動を起こすのにきちんとした知識は必要です.先日,原発とか核燃料再処理施設を批判したイメージ映像を人に勧められてYouTubeで見たのですが,放射能と放射性廃棄物の区別もついていないようなお粗末なものでした.何が問題なのか,自分はどうしたいのか,よく勉強して考えてから信念に向かって進んで欲しいと思います.無知で進むことほど怖いものはありません.